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「そうなの? 来週のいつですか?」
私が反応する前に、凭れていた美佳が身を乗り出した。
「週明け、月曜には向こうに行くよ」
「って、すぐじゃないですか」
明日が金曜だから、もう一週間もない計算だ。
「いろいろとお世話になって、ありがとうございました」
「会うのは今日で最後だね。こちらこそ色々と楽しませてもらったよ」
色々と、という言葉がなんだか意味深で、思わず苦笑いが浮かぶ。
「あちらでも、お仕事頑張ってください。美佳、じゃあね」
美佳と芹沢さんにそれぞれ声をかけて車を降りると。
窓越しにもう一度手を振りあって、車が走り出すのを見送った。
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