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女子高校生も、
瞬の制服をじっと眺めては溜息をついた。
それは、
瞬がというより、
トップクラスの名門進学校の制服のせいだった。
亜里沙が見ているのは制服を含む瞬自体で、
うっとりと手を合わせていた。
「人形みたい」
「何の人形ですか?」
瞬は、
着替えるのを止めて、
とりあえずもう一つ目立つ元凶の亜里沙を何とかしようかと思いついた。
このままでは、
ユカを見つけるまでもなく、
ユカに見つかってしまう。
「こういう時は、
気配を消すのです」
亜里沙はやっと真顔になったが、
またすぐ胸に手を合わせた。
「かわいい……」
瞬が気配を消そうと努力はしてみたが、
全く効果はないらしく、
後方で制服の話題がしていた。
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