第1章

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目黒区とある山奥の空き家。誰も通らない通路に見しなる黒い車が一台空き家に止まり窓から黒のスーツを着た男性2人が覗く。 眼鏡を掛けた男がタバコを吸っている男性に声をかける。 「ここが噂の心霊スポットですか?小此木さん」 小此木と言われた男性はタバコを灰皿に入れて火を消してはため息を吐く。 「あぁ、そうだ奥山。ここが例の噂の心霊スポットだよ」 「何故、心霊スポットって言われているのですか?どう見ても普通の家に見えるのですか」 「"昼間"はな夜になるとどえらい事になるらしいんだとよ」 「どえらい事ってどう言う事でしょうか?」 「俺に聞くな!」 「あ、すいません」 「お前な?少し言っていいか?」 「はい?なんでしょうか」 「.........歯に青海苔ついてんぞ」 「まじっすか!!それ先に言って下さいよ!」 奥山は胸ポケットからハンカチを取り出しミラーを覗き込もうとしたその時だった。車の背後に赤いワンピースを着た若い女性が木の側に立っていた。 (あれ?この時季にワンピースを着ているなんておかしいな........) 「小此木さん?車の背後に木ありますよね」 「おう、あるな?それがどうしたよ」 「赤いワンピースを着た女性いません?」 「お前疲れてんのか?今冬だぞ。この時季にワンピースって明らかに頭おかしいだろ」 「え?見えないんですか?」 「はぁ?見えないけど?」
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