第1章

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「おい春樹.....流石に腹壊すぞ?」 遊園地で販売されているアイスを両手にも持ち、嬉しそうに頬張るそいつに俺は促した。 「へーき、へーき!夏だし、暑くてやってらんねぇし!」 子供のように無邪気に笑い、尚も食べ続ける春樹。いや、おれは以前同じような感じで腹を壊したお前に忠告してるんだがな....。今回で懲りてくれると助かる。 それに、俺が片手に持っているお前のアイスが溶けそうだから早くしてくれ。 都内にある大きめの遊園地。年間数百万人が来場し、日本の稼ぎ柱になっているような場所。 夏休み到来と言うわけで、親子連れやカップルなんかがたくさんいる。 ...そんな場所に何が悲しくてむさ苦しい男二人で来なければならないのか。やっぱいりアイツの思考回路はなんかずれている。しかし、当の本人は楽しそうにはしゃいで居るので憎めないのが良いところでも有るのだと思うのだが。 だがな、春樹。 俺が前々から絶対に乗らないと宣言している絶叫マシーンを指差して目を輝かせて俺の腕を掴むのを止めろそんな顔してもぜってぇ乗らねぇ。 だから子犬のような顔を向けるのを止めろ。 ああ...腹壊してしまえ!!!
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