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突然携帯が鳴ったと思えば、そのディスプレイを確認するなり「げっ」と引きつった表情を浮かべた後、
そう言うなり早々と支度を済ませ、あろうことか窓枠に足を引っ掛ける理央さん。
「ちょっ!?学園長っ、ここ何階だと思ってるんですか?!」
「早く行かないとちーちゃんに怒られるんですー。んじゃ、グッドラック~」
ひらりと片手を上げて、そのまま窓から飛び降りた。
「全く…、やめろって言ってるのに…」
「…おい、そんな冷静でいいのか?」
慌てて窓に駆け寄る先輩2人。
そりゃあ、目の前で人が飛び降りたら誰だって平静なんか保っていられない。
もちろん、最初は俺もそうだった。そう、最初は。
「大丈夫ですよ。ほら」
と言って下に視線を向ければ、いつ用意したのか素材に衝撃緩和材が使われているのであろう大きなシートを広げる付き人の人達の元へと、綺麗に着地した理央さんが視界に映った所だった。
「「…何者?」」
で す よ ね w
「昔っからあぁみたいで……。 よく飛び降りる人なんです」
ちなみにちーちゃんって言うのは、恆月 千早 "コウヅキ チハヤ"。
理央さんの弟で、俺の叔父に当たる人。
理央さんの秘書をやっていて、たしか今22くらいで昔よく遊んでくれた。
最近見かけないなー、今度遊びにでも行くか。
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