言えない理由

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私が大和に隠し事すると怒るくせに、私には教えてくれないなんて矛盾してるっ! 昔から意地悪で、強引で。 いつも奏多くんをイジメる大和が嫌いだった。 でも…奏多くんが引越した日、大和は会いに来てくれたんだよね。 ……泣いてる私を励ましに。 「バカって言ってる、大和の方がバカでしょっ!」 「…ガキか、お前は」 大和は呆れたように笑う。 …いいもん!ガキでもっ!! 大和が教えてくれないのがいけないんだから!! 「…ここ、膨らましてるのがガキだって言ってんだよ」 大和は私の両頬を手で押して空気を出すと、ぷすーっと小さな音が口から出る。 「……ぶっ!変な音」 「…や、大和がいきなり押すからでしょっ!!」 大和は吹き出すようにお腹を抱えながら笑う。 私は恥ずかしくなって、一気に顔が熱くなる。
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