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それを聞いた三人は驚きながらも私の気持ちを尊重してくれた。
「……わかったわ」
母が代表して答えると、母たちは時間を気にして慌てて出て行った。
下までの見送りをしなかった私たちは玄関に残され、
同時に見つめ合った。
何も言わないあっくんが
私を強く抱きしめてくれた。
その夜、
何度も深呼吸してかけた電話に
父はいつもよりもさらに口数少なく話を聞いてくれた。
「……わかった」
そして父は最後にあたたかい声で一言添えてくれた。
「……暁人くんによろしくな」
それを聞いたあっくんは
「そっか……」と言って何度も小さく頷いていた。
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