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「はぁぁぁ。死ぬかと思った」
寿命が三年は縮んだ。まぁそれだけの損失であれを回避できるなら安い買い物だろうが。
結局日頃の疲れを癒すどころか倍加させて学校に来ていた。もういや、俺はふて寝するぞ!
と、席に座って決意したところで堂島雫が声をかけてきた。
意識を切り替える。
あいつが気に入ってる気さくないい奴を演じる。
「大和くん、ちょっといい?」
「はい、なんですか?」
「今日ね、大和くんに私が使ってる遊び道具で遊んでもらおうと思ってるんだけど、放課後大丈夫かな?」
うぇ、マジか。
遊び道具っていうとあれか? 将棋とかゲームとか? まさか野球とかサッカーじゃないだろうな? それとも魔法的なもんとか?
とにかく対戦形式なものじゃないほうがいいんだが。対戦形式の遊びだと色々気を遣わないといけないからな。負け続きで不機嫌になる奴、俺が手加減してるから勝ててることに気づいて怒る奴、順調に勝ち進むより接戦を望む奴、そーゆー性質を読み間違えたら待っているのは惨劇だ。やってられるか。
「もちろんです。楽しみにしてます、堂島さん」
だが、俺の返事は決まっていた。
断ることなんかできるか、くそが。
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