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住井との会食から、今日で1週間が過ぎた。
引きあわせた祖父に言いたい事はあったけれど
それに構う暇はなかった。
うちと折り合いがつかないアポッドが、
株式譲渡でのM&Aを止め、
TOB(公開買い付け)に切り替える方針を固めたらしく、
こちらの対策に急を要していた。
信用回復の軸にしている新薬の開発の方は、
臨床試験の結果はすべて良好で、
今週末にようやく発表する手配が整った。
「…朔、」
数時間にわたる会議の後、祖父がこちらに近付く。
おもむろに顔を上げると、
祖父は少し肩を竦めて静かに口を開いた。
「昼に住井会長から連絡があったんだが、
この間の件…、お嬢さんの方からお断りしてこられたそうだ」
「…そう、」
住井の女とその相手が
あれからどうなったのか知らない
男が執着しているのは見えていたし、
女の方も困惑していた。
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