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私がまだ小学二年だった時、母の姉にあたる叔母が亡くなりました。
母と叔母は生前とても仲が良く、住んでいる場所も比較的近いことから頻繁に行き来し合い買い物をしたりお茶を飲んだりしていたそうなのですが。
その叔母が亡くなる八年前、どこかの喫茶店へ立ち寄った際に母と二人でこんな会話をしたらいのです。
「佳苗(かなえ)、死んだら本当に人間は幽霊になると思う?」
「えぇ? 何、姉さんいきなり。……まぁ、幽霊を見たなんて話をする人もいるくらいだから、ひょっとしたらそういうこともあるんじゃない?」
「あたし今考えたんだけど、この先いずれどっちかが先に死んだらお葬式の時に自分が側にいることを合図してさ、幽霊の存在を証明してみない?」
「……それ、具体的にどうするの?」
「そうね……。じゃあこんなのはどう? お葬式の最中に、自分の死体が寝てる部屋の電気を二回連続で消すの。そうすれば、自分は今ここにいるよって合図になるでしょ?」
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