chapter12 輪郭

10/41
668人が本棚に入れています
本棚に追加
/512ページ
「これでアタシとお前らとの間に 探偵と依頼主って関係性は無い。 つまり、これを渡すアタシの義務も無い」 「ふざけないでください。乙黒さん」 「興味あるんだよねー。 なんかお前らから禍々しい匂いがぷんぷんするよ」 「……はい?」 「アタシの脳みそが冴え渡るんだよ。 ヤバイ匂いに反応して、 血流が燃え上がるような感覚。 ……資料を渡すのは交換条件だ」 「……変態かよ」   陽太も思いはしたが、 霧島はそう声に出して呟いた。   興奮しているのか、 乙黒は一段と声色高く投げかけてきた。 「何故、この生徒の情報が欲しいのかを話しな」
/512ページ

最初のコメントを投稿しよう!