巨人の春。

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 「小春、分かってると思うけど、男の部屋に来るって事はキスだけじゃ終わんないよ?」  香川くんが、『きゅう』っと少し力を強めて私の手を握った。   「…ッ!!」  一瞬、香川くんの言っている意味が分からなかった。  自分には無縁な事だったから、そんな事考えずに『行きたいです』などと答えてしまった。  私、今日香川くんと…?  「…ヤダ?」  香川くんが、少し悲しそうな目で私を見た。  『フルフル』と顔を横に振る。  嫌じゃない。嫌ってわけじゃないけど…分かっていると思うけど、私、初めてだから…。  どうすれば良いのか分からない。
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