Act.21 Side Ayumu

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葉月の言いたいことが理解出来なくて唖然とする俺に、彼女は何故か幸せそうに笑って言った。 「一緒にいて楽しくて、一緒にいて自分が自分らしくいれる人だったら、確かな約束とかそんなものはいらないんだなって……そんな気がしたから」 ……それ本気で言ってんの? さっきも結婚しなくていいなんてアッサリ答えてたけど。 俺との関係はこれ以上先に進みたいとは思ってないってこと? 思わず口に出そうになった言葉を、俺はグッと飲みこんだ。 その理由は、俺が今まで葉月を見つめて来た中で一番彼女が幸せそうな表情を見せたからだ。 俺にしてみたら葉月はこの先の人生を一緒に歩む伴侶でいて欲しい。 けれど確かな約束などいらないと言いながら、隣で幸せそうに笑う葉月には……結婚願望などないということなのだろうか?
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