第1章 戸惑うミツバチ

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「ここは――」 「先々代のオーナーの――つまり僕の曾お祖父様の隠し部屋なんです」 部屋に明かりを灯す。 アールデコのシャンデリアが 長年の眠りから覚めたように 妖艶な輝きを取り戻す。 「これは19世紀のアンティーク?」 「さあ、みんな曾お祖父さまの趣味で」 「いいね、気に入った」 言葉通り 白河さんは上機嫌でソファーの背もたれをなぞった。
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