◇◇ 第7章 理想の上司 - 1 ◇◇

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そして、足立さんのお土産話が、さらに大きく膨らみ始めようとした時だった。 「足立!そんな話してないで、ちゃんと報告書あげとけよ。次は、もうないからな」 いつの間にか私の右隣に立っていた優輝さんが、足立さんの真正面から釘を刺す。 「は、はい!この度は、ありがとうございました!」 焦る足立さんが、いつになく殊勝な態度でいる事がおかしくて、クスクスと笑いが込み上げる。 その時、カーディガンの右ポケットに何やら違和感を感じた。 何かが引っかかったのかと、見ようとすると、真横に屈んだ優輝さんの横顔が、どアップで迫っていた。
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