◇◇ 第9章 奇跡の再会 - 1 ◇◇

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私は、頼まれていたプレゼン資料のコピーを持ち、会議室の優輝さんの元へと向かった。 近頃の優輝さんは、かなりの数の案件を同時進行で抱え、会議室にこもる回数が増えている。 そのため、業務上の必然性があるとはいえ、確かに会議室でふたりっきりになる時間が長くなっている。 さっきの由香里の女性社員のクレームばなしも、あながちジョークとは言い切れないかも…… 「何にも起こらないっつーの」 ボソッとつぶやき、気持ちを切り替える。 ノックをして扉を開けると、いつもと変わらぬ余裕の眼差しが迎えてくれた。
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