◇◇ 第10章 静かなる対決 - 1 ◇◇

5/10
527人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
「白石部長、かなりお忙しそうですね?」 「ここ最近、少しばかり立て込んでしまいまして。 御社との商談も、なかなか調整がつかず、申し訳ありませんでした」 「とんでもございません。こちらこそ、ご無理をお聞きいただき、本当にありがとうございます」 そんな社交辞令的な差し障りのない会話から、ゆっくりと相手を知ってゆくための会話に内容がシフトしてゆく。 私は、少しづつ箸を進めながら、黙って会話の行方に耳を傾けていた。 会話が進むにつれ、優輝さんと田所さんの話の内容がシンクロし、かなり年齢が近い事が想像できた。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!