◇◇ 第12章 初恋のけじめ - 2 ◇◇

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ゆっくりと、田所さんの大きな手が、私の頭を撫でる。 「焦りすぎた……かな」 ぽつりと零れた田所さんの言葉を、心で受け止める。 「昔からそうだ。俺は、ただ、まっすぐに向かうだけで、脳がない。 言われたんだよ。美紅の担当の……そう、前園さんに……」 「園さんに?」 「どうしても美紅に会いたくて、会って気持ちを伝えたくて……何度も派遣先に連絡入れて……我ながら、かなり迷惑かけたと思う。 でも、最後に、前園さんはそんな俺と会ってくれた。 そして彼は、ただ、会わせろの一点張り俺に、男としての苦言を呈してくれたんだ……」 「苦言?」
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