第6章・溢れる涙と優しいキス

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景太の後ろから付いて行く私は、魂が抜けたようにぼんやりしていた。 現実味がなくて夢の中を漂っているみたいだった。 玄関で靴を履いた景太が頭を下げて言う。 「おじゃましました」 その礼儀正しい挨拶は、教え子の態度に戻っている。 リビングでの出来事は本当に幻のようだった。 私は小さく頷くのが精一杯。 すると景太は真剣な眼差しで尋ねる。
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