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 ほどなく、太史慈と祖郎も走衝艦に乗り移る。 「殿」呂範が言ってくる。 「危険を感じたら、すぐにお戻り下さい。太史慈、祖郎、殿が無茶をせぬようしっかり見張っておれよ。何かあったら、私は呉に帰った時、張昭殿に怒鳴り殺されてしまう」 「呂範は心配性だな」 と、孫策は快活に笑った。 「大丈夫だ。ちょっと見てくるだけだから。それに危険だけが待っているとは限らん。案外、俺達にとって実りある事が待っているかもしれんぞ」  走衝艦が穂先で水面を切るようにして進み始めた。 孫策は正面、謎の船団を見据える。 孫策の心はわくわく感に踊っていた。
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