第一章 年寄りは眠るように自然死を

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     まずスタートは無縁仏から始まる。 無縁社会って、まさに都会の常識 隣の奴との交流なんてない。 だから無縁仏が生まれる。 その日、 成増西の交番勤務の中林巡査に一本の電話が入った。 「隣の部屋から変なにおいがする」 隣の住人は、 新聞受けに10日分以上の新聞があふれていること、 さらに呼び鈴を 鳴らしても返事がない事を伝えてきた。 その口調には、 「死んでるのでは・・・・」と言う確信が満ちていた。 「そうですか・・・わかりました」 中林は、 師走に迷惑な話だと思いながら、 告げられた番地に向かった モルタル作りの質素なアパートで、 大家に鍵を開けて貰うと、
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