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昼休み
トイレに入ったぼくは、便器の前に立ちジッパーを下ろす
・・・・・・・・・嫌だなぁ
後ろから「ハァハァ」荒い鼻息が聞こえる
残念なことに、覗かれるのは初めてじゃない
友樹がいれば追い払ってくれるけど、今は風紀室へ行っていない
「か、カワいいね。ボクが持ってあげようか」
あああああ、気持ち悪い
ゾヮゾヮゾヮ~~~、鳥肌が立った
止めときゃいいのに振り返って、ニマーッと笑いながら凝視する二年と目が合う
「スゴッ・・・・・・、カワいくてキレい」
伸びてきた手を叩いたら、引っ込んでくれた
良かったぁ・・・・・・
抵抗出来ないぼくが助かる方法は一つ
「あ! 友樹」
ビクッと出入り口を警戒した男と便器の間をすり抜け、無事に逃げ出したぼくは
愛美に付き添われ女子トイレヘ
あーあ、強くなりたい
「最近、また増えたよね。マコ狙いの男どもが」
チッ、舌打ちした友樹の目に、苛立ちが広がる
なんか、すみません
マグカップを両手で抱え、ちびちびココアを飲みながら頭を下げた
「友樹が家まで送るんでしょう? 風紀室に残させて貰うのは、どうかしら」
「いや、ここも全員出ることがある。それより、愛美が言ってたサッカー部のマネージャー。
恋人に事情を話せば、理解するよね」
・・・・・・断定ですか
でも、まあ
圭介なら頷いてくれると思う
中学三年間、ぼくを守ってくれたのは彼だから
「今日は、見学ってことでいいんじゃない? 一緒に行きましょう」
「うん」
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