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突然の出来事に全員が放心する中で光太郎が真っ先に動く。
ワンドは形状から魔法のように遠距離主体の攻撃が可能と思われたがそうでもない。
見た目の形状とは打って変わり、これも“基本的には”打撃を目的とした武器だ。
―――けど!!
光太郎の中へ流れてくるワンドの能力――それは光太郎にとっても救いとなる。
「麻痺!!」
光太郎は突っ込みながらワンドの切っ先を向けて叫ぶ。
水晶が黄色く光り、細いレーザーの光となって明里の身体に当たる。
だが、彼女の身体に何の変化も起きなかったのか獰猛な笑みを作る。
「万事休すね。終わり――」
言葉は最後まで続かなかった。
きっと彼女は身体を動かそうとしたのだろう。
けれども、まるで力が抜けたかのように“膝から崩れ落ちた。”
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