鬼沼村
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夏日が続くこの頃。俺達は電車に揺られ、バスを乗り継ぎ、森林の中の遊歩道を歩いてきた。 ところどころに廃屋が建ち並び、広大な畑は土が掘り返され、野良と化した犬や猫の姿はなく、カラスでさえもその姿を見せなかった。 廃村は予想通り人っ子一人いやしなかった。つい五年前まで日本地図に表記されていた村の人間達が、神隠しに合い、忽然といなくなっていた。
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