1611人が本棚に入れています
本棚に追加
/563ページ
お母さんの泣き顔を見て胸が苦しくなった。
安心させてあげたい気持ちが膨らみ、抑え切れず言葉に出てしまう。
「心配しなくても大丈夫ですよ」
「何が大丈夫なの? 雪穂さん、何か知ってるの?」
見開かれたお母さんの目は涙の痕で赤い。
「実は最近会いました。瑠璃子は元気です」
「どこで会ったの? 本当に瑠璃子は元気なの?」
ようやく探し当てた一筋の光にすがりつくように、お母さんは私に尋ねた。
最初のコメントを投稿しよう!