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「ねぇ、それ……、どういう意味?」 たまらず私がリビングへ顔を出すと、ふたりはばつの悪い顔を向け、 観念したようにゆっくりと話を始めた。 まず、私は孤児だということ。 実の母は、今まで私が母だと思っていた人物の親友だということ。 本来なら、義務教育が終了する15歳で打ち明けるつもりだったということ。 他にも色々言われたはずなのだけど、頭がクラクラして、内容が入ってこない。 父と母は、他人。 それじゃあ……、純は? 弟は? 他人なの……? ――『純ちゃんが弟でよかった。姉弟なら、どんなことがあっても縁が切れないもんね』 それを言ったのは、私自身。 弟じゃ……ないの?
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