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結局美夜と達巳は別れ、
その後も達巳は我が家に居続け。
うちのお父さんがもう死ぬ、
私のお婿さんを死ぬ前に一目みたい、
とかいいだして達巳を代理に立てたら、
ただのぎっくり腰だったとかいうことを経て。
なぜか私はいま、
達巳の隣にウェディングドレス姿で立っている。
きっとあのとき、
酔った勢いで達巳があんなことをいわなければ、
こんなことにはなってなかったと思う。
「いまだからいうけどさ。
……実は俺、
はじめっから沙智が好きだったんだよね」
「は?」
会場のドアの前で、
二人立って開くのを待っていたら、
突然そんなことをいわれた。
「美夜がぐいぐい押してくるし、
沙智も気がない顔をしてたから、
美夜と付き合ってたけど。
でも、ずっと沙智が好きだった」
「えっと?」
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