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「あ、あの、よかったら……上がってお茶でも飲んでいかない?」
「……………」
一瞬、意味がわからなかった。
わからなくて、じっと真白さんの顔に見入る。
俺がびっくりしているからか、真白さんはキョトンと首を傾げた。
上がってお茶でも……って。
俺を、家に上げるってことだよな?
確か真白さんところって、両親共働きで昼間はいないんじゃなかったっけ?
それじゃあ……真白さんの家で、二人きりって……ことか?
それって、どうなんだよ。
俺だって、一応男なんだけど……。
「あ、あの……忍くん?」
「──── ご両親は、いるの?」
「え、あ……」
念のために尋ねると、真白さんは無邪気にも首を横に振った。
「ううん、いないよ」
「………………」
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