第3話『rainy blue』

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その答えに、俺は激しい頭痛を覚える。 同時に、兄貴があれほど嫉妬して心配する理由がわかった気がして、何となく兄貴に同情した。 こりゃあ……心配だよなぁ。 こんなに無邪気に悪気なく、男を家に上げようとするんだから。 もちろん俺が兄貴の弟で、それこそ真白さんの中では『安全圏』なんだろうけど。 でもそれって、これっぽっちも男扱いされてないってことの裏返しで。 何だか彼女の無防備さと相まって、俺は無性に腹が立ってきてしまった。 「二人とも仕事でしばらく帰ってこないから。……だから気を使わないで……」 「────いや。じゃあ、やめとく」 彼女の言葉を遮るように、俺は食いぎみに言葉を発した。 ぴしゃっと撥ね付けたからか、真白さんは面食らったように目を丸くする。 ──── ありがとう、真白さん。 お詫びのつもりだとしても、声をかけてくれたのは嬉しかった。 でもさ。 俺だって一応、男なんだよ。 今この状況で、二人きりになんかなったりしたら。 俺、自分の気持ち抑えられるかどうか、自信がないんだ……。  
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