tredici

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「結果的に、クリスマスのドルチェだって、私のせいでメニュー変更になってしまって……」 「……………」 「私がことごとく、忍くんの人生を狂わせてしまってる気がして……」 握りしめた拳に、零れた涙がポタポタと落ちて弾けた。 慌ててハンカチで目元を押さえると。 横で本田さんが、ふうっと大きな溜め息をついた。 「それは……違うよ、真白ちゃん」 ハンカチで口を押さえ、私はゆっくりと本田さんの顔を見上げる。 目が合うと、本田さんは小さく苦笑した。 「真白ちゃんに再会してなかったら、忍のドルチェはコンペで選ばれてすらなかったはずだよ」 目を見張る私に、本田さんは大きく頷いて見せた。 「真白ちゃんに恋をして、それで忍のドルチェに魂入った訳だから」 「……………」 「真白ちゃんが、忍のドルチェに息を吹き込んだんだよ」 本田さんの言葉に、私は大きな衝撃を覚える。 そんな風に今まで考えたことが無くて。 すぐには信じられず、私はぼんやりと本田さんの顔を見返した。  
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