第1章

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沓也は部屋で一人泣いていた。 本当は、笑いたかった! 杏子と一緒に笑いたかった! でも、仕事には逆らえなかった。 杏子と離れ離れになるのは、初めてだった!! 胸が押しつけられるように苦しかった。 沓也は切なかった。 この時の思いは一生忘れないと、沓也は誓った! それから、沓也が神戸に行って…! 杏子はやっぱり、寂しかった。 だが、寂しさを抑えるために、懸命にアルバイトしていた! 杏子の仕事は、郵便局で中の仕分けのバイトだった! 大変だったが、杏子は必死に頑張った! 時には、辛かったが、職場でできた仲間は宝物だった。 そんな仲間や上司に支えられ、なんとか頑張った! 杏子は割と仕事を楽しんでいた。 だから、沓也がいない寂しさも我慢できた! 一方、沓也の方が、我慢できなかった! 「オイ!僕はヒーローだろ!?頑張れよ!」 と言い聞かしてなんとか頑張っていた! それも、限界に近づいてきた! 沓也は、仕事を辞めるか、今すぐ杏子に会いに行くか、考えた! そして、沓也が出した結論は…!? 沓也は、金曜日の仕事終わりの後、急いで神戸から東京まで向かった! 新幹線を使って、新神戸駅から東京駅まで、夜の最終便に乗った! なんとか、ギリギリで間に合った乗車は、息が詰まりそうなほど、急いで走って乗った! 沓也は急に楽しくなってきた! 忘れかけていた、思い出を思い出した! それは、杏子と過ごした時の記憶。 古ぼけて懐かしいような、記憶だった! 沓也は嬉しくなって、ワゴン車に乗ってる弁当を買った。 ワゴンを引く、乗務員はとても優しかった! だから、喜びも倍増した! 「早く、杏子に会いたいな!」 沓也の気持ちは止められなかった! ようやく、東京駅に着いた。 すると、杏子がホームで待っていてくれた! 「来ちゃった!…えへ!」 と言った、杏子の顔はとてもチャーミングだった! まるで、ドラマのような展開だった! 沓也には、幻のように見えた…! しかし、現実だった! 「会いたかった!!!杏子!」 沓也は頬に熱いものを感じたが、それが何か分からなかった。 沓也は、泣きながら笑っていたのだ! 「沓也」 二人は熱く抱擁を交わした。 まだ、駅には人がちらほらといた! 暑い夏の日だった…!
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