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高校の前の道路を挟んで並ぶ店、カジマヤからの帰り道。
ここには、パンとかジュースにお菓子にカップラーメン。必要最低限な食糧が売ってる。
あたしの通う高校には、エスカレーター式であがれる大学が同じ敷地内に隣接してる。
だけど、校舎内には売店がない。だから、ここカジマヤは大学の生徒と、高校の生徒が売店代わりに使うお店なのだ。
だからと言って、交流があるわけではないけど。
所詮、大学生から見たら、高校生なんか子供なのだ。相手にするわけがない。
今だって、正門から出てきた二人の男子。私服姿を見ると、一目で大学生だと分かる。
だけど、いつものようにすれ違って終わりだ。
売店の前にある一本の桜みたいな木。そこに光が差し込むと、あたしにも当たって、まばゆい。
ずれればいいのかと、半歩右にずれる。ようやく落ち着けた。あたしの横に日が当たる。
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