一片の言葉

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  * 久慈からの誕生日プレゼントは、大抵花束だ。 それでいい。 飾り気のないところが好きだ。 それなのに、未だにふとしたときに、ちょっとした小物を買ってきてくれたりする。 久慈は自分のセンスを信用していないらしく、付き合ってしばらくすると、大きなものを自分で選んでプレゼントするということはなくなったが、遠出したからとか、評判だと聞いたとか、何かしらの理由をつけて、小さな菓子なんかを持って帰って来てくれる。 花は、それが嬉しい。 一緒にいなかった時間にも花のことを思い出して、わざわざ手間をかけてくれた。 愛情を感じずにはいられない。 だから、後輩からの愚痴には共感しきれず、内心首を傾げてしまった。
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