帝…会議…獣人

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「よく見ろ屑…手錠をしてるそいつらがギルドで働いてるように見えるなんて、目も頭がいっちまってるんじゃねえか」 「そんな…彼らは理由があってそんな事をしてたんです。だから僕と話して改心した筈です。何かの間違いです。手錠を外して下さい。」 「理由ねぇ…お前はそいつらの言った理由を信じたのか?」 そろそろ疲れたぞ…我慢も… 「当たり前だ。人は分かり合える。それに、人を信じない事は最低な事だ。」 「そうか…そいつらは、お前に見逃された後その村を襲ったんだ。 その時に俺が捕縛した。」 ─嘘だ…─ 勇者が叫ぶ。 「嘘じゃない。お前が見逃したせいで、あの村は悲惨な目にあう所だった。 だいたいお前はその犯罪者の事はすぐに信じる癖に、何故俺たちの言葉は信じない。 お前の言うことは、理論崩壊している。 お前は勇者だろうが危険だ…この国が崩壊してしまう可能性がある。 よって全帝代理として、お前を投獄する。 国王の判決をまっていろ。」 俺が合図したら、帝全員から捕縛魔法を放たれ、勇者屑は抵抗する事も出来ずに、連れて行かれた。 連れて行かれた場所は王城の地下… 全ての魔力が封じられ、今まで脱獄できた者はいない場所だ。 勇者連行の為、他の帝も全員出て行き、この部屋にいるのは俺と妹だけになった。 「お前は出て行かないのか…」 「…風帝……お兄様は……私を…」 部屋に入る前の事を思っているのだろう。 兄だと考えている事もあるだろう。 小さな声で、話しかけてきた。 だから、俺も今更隠す事せずに返事をした。 「……エリー…お前の兄に話しを聞きたいなら、夜にでも兄の部屋に行くといい。」 俺はそれだけ伝えて出て行った。
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