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そうとは知らない土方部屋で。。。
「斎藤、明日も早いが付き合ってくれ。朝餉後すぐ出る。」
土方がそう言うと
「御意。」
斎藤は少し嬉しそうに返事をした。
「ところで……、」
「はい?」
「その、なんだ? 俺の……句集は……」
「はい。大丈夫です。ちゃんと机に隠してあります。」
「そ、そうか」
淡々とした斎藤の返事に、表情をゆるませる土方。
……。
ほう、土方さんは、はじめちゃんに頼んだのか。
なら、いくら探しても見つかるわけないよね。
「ええ!?僕もいる部屋じゃないですかぁ!!!」
そ、総ちゃん……声大き……
ガタン!
スー、バンッッ!!
「お、お、お、お前ら~~!」
ほら、見つかっちゃった……
「土方さん……」
「なんだ、化け猫」
「油断大敵ですぞ。
壁に耳あり 障子にメアリー。です!」
…………。
「誰だ。メアリーって」
「へ?ん~、……じょ、女性ですかね?」
「バカか!障子に目あり!だ!」
「へぇ!……まぁ何でもいいです!!
はじめちゃん!ごめん!勝手に触るね!」
怒鳴る土方を放置にし、斎藤に声をかけると、
柚は斎藤部屋に駆け出した。
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