Act.23 #2

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Act.23 #2

どれくらいの時間が過ぎたのだろう。 時計がない病室でただ、ひたすら彼の意識が戻ってくれることを信じて待つだけ。 しかしそれはノックされたドアから龍都さんが姿を現した時から大きな変化を迎えた。 「小雪、蓮都の意識が戻ったよ」 「そう……良かった……」 涙ぐんだ私に龍都さんは、悲しそうな瞳を向けたまま言葉を続ける。 「だけどな……道央ファンドに捜査のメスが入った」 「……えっ?」 「インサイダー取引の件で」 ああ……今回の事故の件ですっかりそれを私は忘れていた。 けれど今更それを後悔しても意味がない。 自分の犯した罪は償わなければいけないものだ。 そう思った時、龍都さんはポツリと呟いた。
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