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ワタクシ、瀬尾颯太(22)
ただいま猛ダッシュ、なう。
(うっわーーーー間に合わない!絶対間に合わない!!!)
バイト帰りの夜11時
金曜日の今日は毎週楽しみにしてるナイトドラマの日
いつもは毎週録画してるんだけど、今日はたまたまサッカーの生中継と被ったからそっちを優先させたんだけど………
(こんなにバイトが長引くとは思わなかった!)
半泣きで最寄り駅の改札を抜ける
もう日付が変わる手前だというのに相変わらず駅前は混雑していて人で溢れている
「うげ、雨…」
しかも最悪なことに天気は雨。
本当なら雨がやむまで雨宿りするか、反対改札のコンビニまで戻るか考えるとこだけど今日はしょうがない。
俺はドラマのために走る!!
※22歳
駅の広場を抜けて、近道すれば間に合うかも…!
迫りくる時間に追われるように俺は駅から駆け出した。
雨の日のお迎えカップル、夫婦をいくつも通り過ぎながら俺は駅前の広場を横切っていく
そのまま家までの路地に入ろうとした、その刹那
―ズルっ
「あ、?」
全体重をかけた右足が、雨で、すべ、って………
―びったーーん!
盛大に顔面から俺は転んでしまった…………
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