始まりの1歩

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煙草を咥えた。 紫煙を吐き出し、胸元に頬を寄せる隣の女に視線を向ける。 「景の目って綺麗だよね」 今しがたあられもない姿でよがっていた女が俺の胸元を指先でそっとなぞった。 ……名前が思い出せない。 確か昨日の夜、いつものバーで声をかけてきた女だ。 「体も本当に綺麗。それに……すごく気持ち良かった…」 うっとりとした瞳で指を這わす。 押し付けてくる胸元に、露わになった肌。 恥じらいも何もないらしい。 そこにあるのは欲望だけ。 「ね、もっかいしよ…?」 恍惚とした女が、俺の上に跨った。 リードされるのは好きじゃない。 首筋に手をまわし、ギュッと引き寄せる。 「ぁ…っ」 唇を塞ぐだけで、簡単に焦れる。 欲望に素直な女は可愛い。
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