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「やめて、よ!」
「その気にさせたのが悪いよ」
「何言って…っ」
「ガッコ、いつも早く帰るのってケイのため?」
「関係ないでしょ…!」
「ケイってさ、もしかして蘭子の子ども?」
その瞬間、蘭子の手のひらが飛んできた。
「…って…」
「憶測で物を言わないで! ケイ、帰るよ」
ひょいっとケイを抱き上げると、蘭子は振り返ることなく帰っていった。
「はは、なんだ、あれ…」
ジンジンと頬に痛みが広がったのは、それから少し経ってのことだった。
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