無意識の2歩

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「おはよー!あら、景が朝から来るなんていがーい」 次の日、レナと加奈子が一限から現れた俺を見て、嫌味を言った。 「昨日、マリと愛しあって更生したのだっ」 腕にくっつくマリが二人に言う。 レナのじっとりとした瞳。 俺は欠伸をしながら、そっぽを向いた。 「朝から社会学とかめんどくさ~」 そんなぼやきを聞きながら、大講義室に入った。 するとそこに、既に座っているその姿。 蘭子だ。 「あ、蘭子さんおはよー!」 レナが声をかけると、蘭子が顔を上げた。 俺らを視界に映すと、さっとレナだけに視線を向ける。 「おはよう」 その微笑みに、講義室にいる奴らの頬が染まる。 そっぽを向いたまま、ソイツは狂暴だぞ、と心の中でつぶやく。 昨日ぶたれた頬がまだ痛い。 「あれ?どうしたの?そのほっぺ」 逆サイドに移ったマリが俺の頬を見て言った。 「…ああ、ちょっとね」 「女にやられたんじゃないの~?」 加奈子が笑った。
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