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若干引っかかるけれど、彼は誰彼かまわず声をかけたのではないらしい。
一人で外を眺めていた私に声をかけたのだという。
それから、私の表情が切なげで気になってしまったと。
窓越しに話を続けた。
彼もまた失恋して海に来ていた。
泣きぬれた顔を見せたくなくて一人外を歩いているうちに、ここへたどりついたのだそう。
彼の家は何と10㎞も離れた場所にあるらしい。
なんとなく私も失恋してここへ来ていたのではないかと勝手に親近感を抱いたのだという。
当ってはいるけれど、面白くない。
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