レインSide第十章

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微妙に変化していく真奈ちゃんの表情。 それを眺めている俺の指先が、いつもと同じように冷たくなっていく。 今日は金曜日。 過去に囚われる日。 俺が過去に引き戻されるあの時間が刻々と近づいてくる。 そろそろ話さなければ… そう思うけれど、 「レインさん、このカクテルも美味しいれすね。…美味しいし、楽しいし、とってもいい気分れす…」 酔っぱらって楽しそうに飲んでいる真奈ちゃんに、暗い話をするのを躊躇う俺がいる。 そんな俺にろれつの回ってない真奈ちゃんが、 「レインさん、ろうかしたんれすか?顔が暗いれすけろ、なんか悩みれもあるんれすか?」 問いかけてきた。 もう時間がない。 このタイミングで問いかけられた俺は、 「トラウマがあって金曜日だけは、一人だと眠れないんだ。だから一緒に寝てくれないか」 そう真奈ちゃんにお願いした。
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