レインSide第十章

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「それじゃ飲もうか」 コンビニから帰ってきた俺と真奈ちゃんは、真奈ちゃんが作ってくれた酒のつまみを食べながら酒を飲み始める。 「モスコミュールだけど、飲みやすいだろ」 「はい、とても飲みやすくて美味しいです」 真奈ちゃんはそう言葉を返すと、ゴクゴクとカクテルを飲んでいく。 いくら飲みやすいからって、またそういう飲み方を… (ジュースじゃないんだからそんな風に飲むとすぐ酔いが回るよ) そう言おうかと思いはしたけれど、家で飲んでるし俺と飲んでるし心配するようなことはないかと、 それに、多少は酔っぱらってもらった方があの件に関して相談しやすいかと、 そう思った俺は、真奈ちゃんの飲みたいようにお酒を飲ませていた。 一杯、二杯、三杯と、たわいもない会話をしながら酒を飲んでいく。 「あっそういえばレインさん、この黒猫のキーホルダーホント可愛くてとても気にいりました。ありがとうございます」 黒猫のキーホルダーが、よほど気に入ったのか? 鍵をつけたキーホルダーをわざわざポケットから取り出し、それを掌にのせ俺に見せてくる。 「そのキーホルダーの黒猫、真奈ちゃんに似てないか?俺は似てると思ったから、それを選んだんだけど…」 「えっ、私が黒猫に…ですか?…」 黒猫に似ていると言われたのが嬉しかったのか、真奈ちゃんの頬が真っ赤に染まっていく。 ホント、解りやすい… 無表情だと思っていた真奈ちゃんの表情。 よくよく見れば、微妙に変化している。 焦ると瞬きが増えるし、褒められたり喜んだりするとすぐに頬が真っ赤に染まる。
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