第二章 消えた婚約者

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納得したようにまた携帯画面に視線を戻した豹磨に、梨乃は思わず問いかけた。 「調査する上で、血液型とか関係するものなんですか?」 「うーん、あまり関係ないですね」 「…………」 じゃあ何でそんなことを聞いたんだと突っ込みしたいのを梨乃は必死に堪えた。 しかしそれと同時に気になって梨乃は豹磨に再び問いかける。 「豹磨さんは血液型は何なんですか?」 半妖にも血液型なんてあるのだろうかと思いながら返事を待つ梨乃の鼻が微かに膨らんでいる。 それに気づいた豹磨は危うく吹き出しそうになり電車の車窓に視線を逃した。
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