ドルマという過去

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 どこかで爆発音がして、私は驚いて目を開けた。  体中が痛くて起こす事も出来ない。  昨夜はどこかの軍隊の男達に私は乱暴され続け、今の今まで気を失っていた所だったんだろう。ここかどこかも分からないけれど、馬の匂いがするから、きっと馬小屋かな。  おぞましい記憶が飛んでしまう程の爆音はかなり近く、外がかなり慌ただしくなってきた。昨日の奴らはあの爆弾で吹き飛んで死んでしまえばいい。 私はここで死ぬんだろう。 「ドルマ!」  私は名前を呼ばれて体を強張らせた。  聞いた事のない声だったけれど、その声は男性で声は怒っていた。 「ドルマ! 死んだのか!?」  そう言うとソイツは笑っていた。  なんで笑うんだと思ったけれど、私は自分が今まで倒れていた所から動けなくなって、なるべく体を小さくさせて、見つからないようにと願っていた。  でも、私の目の前に巨大な肌の白い大男が現れて、ニヤリと不気味に笑った。  私は必死に力を振り絞って壁の隅に寄った。 「どうした?」  声が出ない。
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