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「そういえば佐藤さんって、前は川口って名前だったって言ってた」
美来が優愛を見る。
「マジで? じゃあこのカキコミって……」
優愛はツバを飲み込んだ。
「ねぇのりち。佐藤さんも確か、お父さんと妹と三人で広島に旅行に行ってたんだよね?」
美来が聞いた。
「うん。そう聞いてる。だからこれってすずのことだと思う」
「だよね。同じ日に父と娘二人が事故で亡くなるのが、二件あるとは考えづらいよ」
美来が首を捻る。
「じゃあ佐藤さんは、その都市伝説のせいで死んじゃったってこと?」
優愛は顔をしかめた。
「うん。そんな気がする」
「これってさぁ、妹の前のお母さんが、妹に呪いをかけて死後の世界に連れて逝こうとしてたんだよね?」
美来が神妙な顔で聞いてくる。
「そうみたいだね」
優愛は頷いた。
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