第1章

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「また当たったの?」 「今度は一万円だよ。二人でおいしいものでも食べよ」 隣で子供のようにはしゃいでいるのが僕の彼女 富田冨実貨(とみたふみか)だ。 長い黒髪と東北出身者特有の美しい顔立ち。 僕たちは会社の同僚で研修の班が同じだった。 そこで意気投合し出会って3ヶ月目にプロポーズしたのだ。冨実貨はよく『アタル』性質らしい。 商店街の福引きでは必ず白い玉以外を出すし、懸賞のハガキを出せば『50名に当たります』ぐらいの確率なら必ず当然している。
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