第1章

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A「吾輩は猫である。名前はまだない」 読み終えたAは本を閉じ、Bに手招きをする。 B「?」 A「私はAって言うの。貴方は?」 Bは答えずに横に座る。 A「よっこいしょ」 B「!?」 隣に座ったBを膝枕して頭を撫でる。 A「貴方も一人?」 B「・・・」 何も答えないBにAは独り言の様に話しかける。 A「私は寂しくなるとここに来るの。ここは本は古いけど誰も来ないからね。・・・今日は先客で貴方がいたけどね?」 Bは何も言わずに、ただAの言葉を聞いていた。 A「家にはいつも一人でね。・・・寂しいの」 B(ポンポン) Bは見上げながら手を優しく触った。 A「慰めてくれるの?」 Bは答えずに見上げる。 A「家に来る?」 AはBをゆっくり抱き締める。 A「今日から君は『 』。よろしくね」 吾輩は猫である。・・・名前は今日貰った。
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