RA戦争開始

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扉の先に広がる光景。 真っ正面に広がった道の先には、確かに三つの大きな影が見えた。 手前に一つ。その後ろに二つ。 先に飛び出した仁の姿が目の前で消える。 違う。地を蹴って宙にいた。 まるで、ロケットの様に飛び出して、敵との距離を一瞬で詰める仁。 速い。 消えたように見えただけで、実際はただ動いただけ。 獅子のたてがみがふわりと揺れる。 距離を詰め終えた仁は、腕から生えた刃を空中にいながら構えた。 俺はその光景を見ながら、自分の役目のために走り出す。 後ろの左側を倒すことが俺の役目。 二機が横に並ぶと道を塞いでいるかの様に幅広い。 俺は手前のロボットより先に行くため、道の左脇に建つ住宅の壁を蹴った。 ほぼ同時に、仁が構えた爪を振る。 直後、高くて鋭い音が響き渡った。 俺は、仁が攻撃したロボットの左真横を通り過ぎる。 二機のロボット。 左側のロボットの視線は、前方にいるロボットの方角へ向いていた。 未だ、握り締め続けている柄。 狙いを定めたロボットの距離は三メートル前後。 『想定通りだ』 俺は光刀を抜き、目の前に立った相手を全力で斬り裂いた。
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