427人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
肉体による戦い。
つまりレベルの戦いだ。
まずい……。そうなると、こっちが圧倒的に不利だ。
俺は光刀を構えた。
距離をとるか?
大鎌を使われたら、ひとたまりもないだろう。
「かずやああああああああああ!」
「──!」
後ろから聞こえてくる大声。
振り向いて確認すると、レッドキングダムの正門の上にシンバさん、リリルさん、アダムさんが立っていた。
声の主はシンバさん。
「自信を持て!」
自信を?
「いざとなったら、体を張って助けに行ってやるよ!」
シンバさんら三人が、同時に親指を立てて合図してくれた。
あの合図……。
『そうだ。臆するな。やれることをやろう』
修行の時にシンバさんと決めた合図だ。
あれを見るまで、冷静さを失ってすっかり忘れていた。
死神は黒い力の吸収を終えると、鎌を高く掲げる。
属性が無くなった。
光刀。“あれ”いこう……。
合図が出たからな。
『わかった』
“立ち向かう気か? その蟻ほどの非力で”
「そうだ。見せてやるよ」
王の力を……。
そして、
リミットタイムのその上を……!
最初のコメントを投稿しよう!